noteのポートフォリオは、自己紹介・経歴・実績記事・連絡先の4つがあれば成立します。単価は載せません。実績が1本もなくても、note記事そのものを実績にすれば今日から作れます。
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この記事を最初に書いたのは2021年でした。あれから5年、私自身のポートフォリオも何度も作り直しています。今回は「一般的な作り方」ではなく、私が実際にnoteに載せているもの・あえて載せていないものを、そのまま公開する形で書き直しました。
私はクラウドワークスアカデミーで4年間、約450名の受講生を添削してきました。ポートフォリオの相談は、その中でも群を抜いて多いテーマです。いちばん多い声も後半で扱うので、「まだ載せるものがない」という方も、そのまま読み進めてみてください。
結論:noteポートフォリオに載せる4項目と、載せない1項目
先に全体像です。私のnoteポートフォリオは、次の構成になっています。
| 項目 | 載せる/載せない | 理由 |
|---|---|---|
| 連絡先(冒頭) | 載せる | 読んだ直後に動ける場所に置く |
| 自己紹介・経歴 | 載せる | 実績のジャンルと違う案件にも提案できる |
| 所有資格 | 載せる | 監修記事など、専門性のある依頼につながる |
| 実績記事 | 載せる(ジャンルごとに2〜3本) | 数より、ジャンルの幅が伝わることが大事 |
| 連絡先(末尾) | 載せる | 読み終えた位置にもう一度置く |
| 単価・文字単価 | 載せない | 案件ごとに予算が決まっているから |
順番にすると、連絡先 → 自己紹介・経歴 → スキル・資格 → 実績記事 → 連絡先。この流れが、いまのところ私にはいちばんしっくりきています。
ポイントは、単価だけがはっきり「載せない」側にあることです。ここが一番聞かれるところなので、手順3でくわしく書きます。
手順1:連絡先と自己紹介を先頭に置き、動線を1か所に寄せる
私のポートフォリオは、自己紹介から始まります。そしてその手前と最後に、連絡先を置いています。
連絡先を2か所に置いているのは、連絡しやすい動線を作っておきたいからです。クライアントさんがポートフォリオを開いて「良さそうだな」と思った瞬間に、連絡先を探して画面をスクロールさせてしまうと、それだけで一度気持ちが途切れます。読み始めの位置と読み終わりの位置、どちらでも動けるようにしておくと親切だと感じています。
ここで大事なのは、連絡手段そのものは1か所に寄せるということです。メールもX(旧Twitter)のDMもお問い合わせフォームも全部載せる、とやってしまうと、相手に「どれで連絡すればいいのか」という判断をさせることになります。私は仕事用のGmailアドレスを主にして、そこに寄せています。仕事用のアカウントを分けておけば、万が一のときもアドレスを変えて記事を直せば済みます。
自己紹介と資格が、思わぬ依頼につながる
経歴や資格は「おまけ」に見えますが、私はここで仕事をもらったことがあります。私はFP(ファイナンシャル・プランナー)の資格を持っているのですが、当時まだそのジャンルは未経験だったにもかかわらず、FP監修記事の依頼をいただきました。実績記事ではなく、資格の一行が拾われた形です。
実績記事のジャンルと、応募したい案件のジャンルがずれることはよくあります。そのときに経歴と資格が書いてあると、「このジャンルも書けます」と言える根拠になります。前職の経験でも、趣味で長く続けていることでも構いません。少しでも関係しそうなものは、できる範囲で書き出してみましょう。
noteからの依頼は、Webライティングの案件だけとは限りません。私はnoteを見た方から、取材や雑誌の記事のお仕事をいただいたことがあります。しかもきっかけは実績記事ではなく、趣味のバイクでした。バイクについて検索していた方が私のnoteを見つけて、そこから依頼につながったのです。
正直、ポートフォリオとして意識して置いていた部分ではありません。それでも仕事になりました。この経験から、私は「意外な部分で見ていただけることがあるから、自分のことはできるだけ載せておく」と考えるようになりました。趣味も、遠回りに見える経歴も、誰かの検索に引っかかることがあります。
公開したら「仕事依頼」に設定する
noteには「仕事依頼」というタブがあります。公開した記事の「…」から「仕事依頼として表示」を選ぶだけで、プロフィールページのタブに固定されます。
これをやっておくと、ポートフォリオのURLを直接送っていなくても、noteの別の記事を読んだ方がそのまま依頼までたどり着けます。私も実際に、この動線からお仕事につながったことがありました。作業としては数秒なので、公開したらその場でやってしまうのがおすすめです。
サムネイル画像は、Canvaなどで「ポートフォリオ」「ライター」「名前」の3つが入ったものを作れば十分です。おしゃれさより、ひと目でポートフォリオだとわかることを優先しましょう。
手順2:実績記事はジャンルごとに2〜3本ずつ載せる
私は年間で1,700本ほど記事を納品していますが、ポートフォリオに載せているのはジャンルごとに2〜3記事ずつです。全部載せてはいません。
理由は単純で、クライアントさんは全部読まないからです。20本並んでいても、実際に開かれるのは上の数本です。それなら「このジャンルとこのジャンルが書ける人なんだな」というのが数秒で伝わる形にしたほうがいい、というのが私の判断です。
ジャンルごとに区切って並べると、もうひとつ良いことがあります。自分の得意ジャンルの偏りが、自分にも見えることです。並べてみて「このジャンルだけ1本もないな」と気づけたら、それが次に取りに行く案件のヒントになります。自分の強みの整理については、ポートフォリオに載せる実績記事の書き方の記事でもう少しくわしく扱っています。
載せる1本を選ぶときは、うまく書けた記事よりそのジャンルらしさが出ている記事を選ぶようにしています。文章の精度は、公開前の見直しでどうにでもなる部分です(私自身の見直し手順はGoogleドキュメントで赤入れ・校正する方法にまとめています)。
手順3:単価は載せない。ただし自分の中に「下限」を決めておく
ポートフォリオに文字単価や記事単価を書く方がいますが、私はあえて載せていません。
理由は、案件ごとにクライアント側の予算がすでに決まっているからです。こちらから「文字単価◯円です」と先に提示してしまうと、その金額が上限になります。実際には、こちらが想定していたより高い予算が用意されている案件もあります。先に数字を出さず、先方からの提案を受けたほうが、結果的に良い条件になることが多いと感じています。
もうひとつ、条件が合わないまま急いで受けてしまうのを防ぐ意味もあります。短い期間で条件の合わない案件を無理に受けるより、提案をもらってから判断できる余地を残しておくほうが、お互いにとって健全だと思っています。
公開はしないけれど、下限は必ず決めておく
ただし、「載せない」と「決めていない」は別の話です。これ以下だったら受けない、という下限は自分の中に必ず持っておきましょう。
下限がないと、提示された金額がそのまま基準になってしまいます。数字は公開しなくていいので、手元のメモにだけ書いておく。それだけで、迷ったときの判断がかなり楽になります。
あわせて見てほしいのが、単価と工程のバランスです。単価が高くても、修正が何往復もある案件は時間あたりで見ると割に合わないことがあります。逆に、単価は控えめでも工程がシンプルで、書いたぶんがそのまま進む案件もあります。金額そのものより、この釣り合いのほうを私は重く見ています。
つまずきやすいところ:載せる実績が1本もないとき
受講生から一番よく聞かれるのが、「載せるものがありません」です。ほぼ毎回と言っていいくらい出てきます。
私も最初はそうでした。実績がなかったので、ポートフォリオを作ろうにも中身が空っぽで、正直かなり手が止まりました。そのときにやったこと、そしていま受講生に伝えていることを3つ挙げます。
1.noteの記事そのものを実績にする
ジャンルを決めて、noteに記事を書いてしまえば、それがそのまま実績になります。ブログを持っている方なら、ブログの記事でも構いません。
大事なのは、思いつきで書かずジャンルを先に決めることです。「なんでも書きます」より「このジャンルを書いています」のほうが、読む側は判断しやすくなります。ジャンルの決め方に迷ったら、Webライターの始め方の記事も参考にしてみてください。
受講生の相談で多いのが「実績がないから載せられない」という声です。でも、実績がないなら自分で記事を書くことはできます。想定クライアントを決めて、その媒体に載っていそうな記事を1本書く。いわゆるサンプル記事です。納品実績と違って許可も要らず、今日から作れます。
2.自分の強みをポートフォリオに組み込む
実績の本数で勝負しようとすると、先に始めた人には勝てません。そこで効くのが、実績以外の強みです。前職の専門知識、資格、長く続けている趣味、当事者として語れる経験。何かひとつでも組み込めると、他の応募者との差になります。
私は「情報弱者だったところから始めた」という自分の経験も、隠さずに使ってきました。初心者にしか書けない記事も、ベテランにしか書けない記事も、どちらも確かにあると思っています。
3.ダメ元で「載せていいですか」と聞いてみる
納品した記事は、すでに自分のものではありません。だからポートフォリオに載せるにはクライアントの許可が必要で、NGになることもあります。
それでも、ダメ元で相談してみる価値はあります。私はこれで載せられるようになった記事があります。特に、自分の名前が出る記名記事は、許可が出やすい印象があります。そして実際に公開されているサイトの記事が載っていると、ポートフォリオの説得力がかなり変わります。
だから私は、単価が少し安くても、ポートフォリオに載せられる案件は取っておくという考え方をしています。目先の金額ではなく、次の案件を取るための材料として見る、ということです。
ただしこれは割り切って、ずっとは続けないのが前提です。実績が積み上がったら、その役目は終わりです。「実績のための単価」を続けてしまうと、いつまでも上がりません。ここでも効いてくるのが、手順3で書いた「自分の中の下限」です。
学び方そのものを見直したい方は、Webライターは独学とスクールどちらがいいかもあわせてどうぞ。私が講師を務めるクラウドワークスアカデミーのように、課題を提出して添削を受ける形なら、その成果物をそのままポートフォリオに回すこともできます。
よくある質問
Q1.実績が0本でもポートフォリオを作る意味はありますか?
あります。ポートフォリオは実績一覧ではなく、自分がどんな人かを伝えるものです。経歴・資格・書けるジャンルが書いてあるだけでも、何もない状態とはまったく違います。noteで1本書いて、それを実績として載せるところから始めてみましょう。
Q2.単価は本当に書かなくて大丈夫ですか?
私は書いていません。先に数字を出すと、その金額が上限になってしまうからです。ただし、自分の中の下限は決めておきましょう。公開しないだけで、基準は持っておくということです。
Q3.実績記事は何本くらい載せればいいですか?
私はジャンルごとに2〜3本にしています。全部読まれるわけではないので、本数を増やすより、ジャンルの幅が数秒で伝わる並べ方を意識するほうが効果を感じています。
Q4.ブログを持っている場合、noteとどちらがいいですか?
どちらでも構いません。noteは無料ですぐ作れて、URLで渡せて、あとから何度でも直せるのが利点です。ブログがあるなら、ブログ内にポートフォリオページを作っても問題ありません。大事なのは、URL1つで渡せて、更新できる形になっていることです。
Q5.ポートフォリオを作ったあと、どこで見てもらえばいいですか?
応募時に送るのが基本ですが、SNSのプロフィールに置いておくと、こちらから動かなくても見てもらえる機会が増えます。動線の作り方はWebライターのSNS運用の記事にまとめています。
まとめ
noteのポートフォリオは、連絡先・自己紹介・経歴・実績記事の4つで成立します。単価は載せず、下限だけ自分の中に持っておく。実績が1本もなければ、note記事そのものを実績にする。私が5年やってきて残ったのは、この形でした。
完璧なものを一度で作る必要はありません。noteはあとから何度でも直せます。今日はまず、自分の経歴と資格を思いつくまま書き出すところだけやってみましょう。そこに書けるものは、たぶん自分で思っているより多いはずです。









